travel zimbabwe victoria falls
南部アフリカにあるヴィクトリア滝は、世界三大瀑布のひとつだ。
世界三大瀑布とは、ナイアガラ滝(アメリカ、カナダ)、イグアス滝(ブラジル、アルゼンチン)、ヴィクトリア滝(ジンバブエ、ザンビア)を指している。いずれも国境を形成する滝で、そのスケールの大きさがうかがえる。

筆者は、ナイアガラ滝は行ってないが、イグアス/ヴィクトリア滝にはそれぞれ複数回訪れた。
そこで耳にしたのが、ある貴婦人の有名なセリフである。
“My poor Niagara!” 、「私のかわいそうなナイアガラ」。

かつてイグアス滝で、アメリカ大統領夫人が発した言葉とされるが、尾ひれがついたうえ、資料に混乱があって、ヴィクトリア滝でもまかり通っていた(笑)。
いずれにしても、夫人が驚いたように、イグアス/ヴィクトリアの両滝は、ナイアガラを大きく凌ぐ「世界二大瀑布」なのである(ここでやっと、タイトルの説明)。

ナイアガラ滝を見ていない不安から、ブログ執筆にあたり、AIにお伺いを立ててみた。
最初は三大瀑布に拘って無難なことを言っていたが、問い詰めたら、下記のデータを出した。
| 名称 | 滝の横幅 | 最大落差 | 年間の平均水量 | 記録上の最大流量 |
| ナイアガラ | 1203m | 57m | 2,407 m³/s | 6,800 m³/s |
| イグアス | 2700m | 82m | 1,746 m³/s | 45,700 m³/s |
| ヴィクトリア | 1700m | 108m | 1,088 m³/s | 12,800 m³/s |
増水期の最大流量に注目すれば一目瞭然。イグアス/ヴィクトリア両滝のスケールは圧倒的である。
同夫人の“My poor Niagara!”も、けっして大袈裟ではなかったのである。

驚くべきは、数値だけではない。
そもそも「ヴィクトリア滝」という名前は、探検家リビングストーンがヴィクトリア女王に敬意を表して付けたが、滝には本来の現地名がある。
モシ・オ・トゥニャ(Mosi-oa-Tunya)、訳して「雷鳴の水煙」である。
なかなか格好いいではないか。

その名の通り、轟音ははるか遠くまで響き、高く舞い上がった水煙は、50㎞先からも見えるという。三大瀑布のなかで、最大の落差を覆う巨大な水塊。その雄姿にふさわしい名前である。

しかし、その水量ゆえに、観光はなかなかたいへんである。
滝つぼから舞い上がる盛大な水しぶきが、猛烈な勢いで吹き付けてくる。見学用の見晴台にいても、運よく強い追い風に恵まれないと、滝つぼはむろん、滝自体も見えない。
特に増水期の水しぶきは、まるで下から降る豪雨のようで、台風同様、傘はお笑い種、完璧な防水ウェアが要る。

ついでながら、カラハリに隣接する乾燥地帯にあって、滝周辺には熱帯雨林が茂っている。もちろん「下から降る雨」、巻き上げられた水しぶきの賜物である。

せっかくアフリカの辺境まで訪れるのだから、多少費用がかさむが、ぜひ遊覧飛行に参加したい。
ヘリコプターなら地上の水しぶきを逃れ、間違いなく滝を見ることができる。むろん、カッパ無しでかまわない。
しかも、上空から見ることで、ヴィクトリア滝が刻んだ地球史がはっきり観察できる。
それは強烈な水圧が岩盤をえぐり、滝自体が移動した記録である。

実際、空からは、つづら折りのようになった8本の峡谷が見える。諸説あるが、ヴィクトリア滝は万年単位で、上流側に新滝つぼ(ゴルジュ)を形成して、そのたびに上流側へ後退してきた。その痕跡こそが、大地に刻まれたつづら折りの峡谷なのだ。

大自然、といってしまえばそれだけだが、ここでは「生きた地球の営み」をちゃんきゅ、確かに自分の目で見ることができる。
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