alexander’s journey athens greece アレクサンドロス大王の旅
紀元前4世紀、アレクサンドロス大王はペルシア討伐に出発。
ギリシアから中東、エジプトを巡り、中央アジアやインドにいたる旅です。
その旅を21世紀に復元、彼が見た風景を探します。
アテネ国立考古学博物館、アレクサンドロス大王の遺物探しをしました。
英語の「アレキサンダー大王」は、最近ではギリシア読みの「アレクサンドロス大王」が一般的です。
史料によっては「アレクサンドロス3世」とされることもあります。
本ブログでは「アレクサンドロス大王」と呼ぶことにして、支障がない場合は「大王」と呼ぶことにします。
大王の生誕地は、ギリシア第2の都市テッサロニキの近くです。
しかし日本からは首都アテネに入るのが一般的です。せっかくの機会ですから世界的なアテネ国立考古学博物館で大王の遺物探しをしてみます。
この博物館は3回目の訪問ですが、大王をテーマにするのは初めてで視点が異なります。逆に目的を持った展示品探しも初めてなので妙に気持ちが急いてしまいます。
ところがいくら探しても大王関係の展示品が見つかりません。なんといっても古代ヨーロッパの大英雄ですから、さぞかし膨大な展示品があると予想したのですが期待はずれもいいところです。
そしてやっと見つけたのが、展示室の片隅に置かれた小ぶりの頭像でした。
確かに大王を示すネームプレートが添えられています。
しかし部屋の片隅の小像に勇者の迫力は微塵もなく、むしろ「かわいい感じ」に見つけた喜びと拍子抜けが共存する不思議な気持ちでした。
石像を観察すると、後々に知ることになった大王の象徴「獅子の被り物」が確かに頭に付いています。
表情は端正な顔立ち、イケメン、少年のような若々しさです。
若干20歳で王位についた王は、実際に若くて美しい容姿だったかもしれません。
それにしてもギリシア最大の博物館におけるギリシア史最大の英雄の処遇に驚くばかりです。
しかし旅を通じて、資料を読み進むにつれて、その理由が少しずつ分かりました。
次は大王の故郷であるマケドニアの旅に向かいます。
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参照「図説アレクサンドロス大王」森谷公俊 /鈴木革 「アレクサンドロス大王東征記」アッリアノス