travel india sikh golden temple
インド人といえば頭にターバンを巻き、髭モジャモジャの男性を思い出しませんか?
ターバンはインドを代表する装束のようですが、実はシク教徒の男性が着けるもので、戒律のために切ることのない長い頭髪が収められています。
同じ理由から髭も伸ばしたままで、インドのイメージに一役買っています。
![シク教徒 ターバン インド パンジャブ](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08275.jpg)
注:日本での一般的イメージで、ターバンには深い歴史があり、正確には「ターバン≠シク教」です。
![アムリトサル インド パンジャブ](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08408.jpg)
多宗教のインドではヒンドゥー教徒が人口の約80%を占め、イスラム教徒が約14%、キリスト教徒が2%強、そしてシク教徒の1.7%が続きます。ちなみに仏教は0.7%と、発祥国としては寂しい数字です。
なぜ少数派のシク教徒がインド人イメージの定番になったのでしょうか? 実は筆者も知らないので、ご存じの方はコメントをお願いします。
![ゴールデンテンプル シク教 アムリトサル パンジャブ インド](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08246.jpg)
インドでは少数派のシク教ですが、その総本山であるパンジャブ州のゴールデン・テンプルは一見の価値があります。
寺院はパンジャブ州の古都アムリトサルの中心にあり、首都ニューデリーから飛行機なら1時間強、鉄道なら9時間(約500km)ほどかかります。
![インド 地図 アムリトサル](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/india-map-panjab.jpg)
注:アムリトサルがあるパンジャブ州は、パキスタンのパンジャブと同一文化圏で、両国の大穀倉地帯。古くから栄えた歴史的な地域です。
![インド パンジャブ 穀倉地帯 田園](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08471.jpg)
シク教は開祖ナーナク(AD1469-1538)がヒンドゥー教とイスラム教を融合させた宗教で、人間の平等を説いてカースト制度を非難しました。
教徒はグル(師)の忠実な弟子であるとして、初代のナーナクから第10代グル(~1708年)まで引き継がれます。そのなかの第5代目グルがゴールデンテンプルを建てました。
![ゴールデンテンプル シク教 パンジャブ インド](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08287.jpg)
ゴールデンテンプルは、金色の礼拝堂を中心に置いた巨大な複合施設です。
礼拝堂は120×150mの人工池の中央にあり、池は美しい外回廊で囲まれています。礼拝堂に続く橋には、いつも信者たちが行列をなしています。
![ゴールデンテンプル シク教 アムリトサル インド](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08259.jpg)
インドの度肝を抜かれそうな、カオスティックな街からわずか一歩、寺院に入るとまるで別世界です。
多くの信者で賑わっていますが、聖地特有の空気が人々の気持ちまで切り替えるのか、穏やかで爽やか、そして凛とした雰囲気に包まれます。
![ゴールデンテンプル シク教 パンジャブドレス アムリトサル パンジャブ インド](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08358.jpg)
老若男女問わず、それぞれ美しい表情で礼拝堂に敬意を示します。
![ゴールデンテンプル シク教 アムリトサル パンジャブ インド 夕日](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/12/KAK07_08290.jpg)
歴史大国インドには数えきれないほど聖地がありますが、ゴールデンテンプルほど「端正」とか「整然」という言葉がふさわしい場所はないかもしれません。
![](https://kakusuzu.com/wp-content/uploads/2023/03/copyright-logo-3.jpg)